「紙業界に未来はない」なんて言わせない〜老舗が挑むサステナブル再生の物語〜
目次
- ◆企業基本情報
- ◆サステナブル経営に取り組んだ背景
- ◆具体的な取り組み内容
- ◆取り組みによる成果
- ◆今後の展望
- ◆まとめ
- ◆お知らせ
◆企業基本情報
企業名:株式会社水島紙店
所在地:長野県長野市高田420
設立:1946年
資本金:2,200万円
従業員数:15名(2023年時点)
事業内容:紙製品卸売、オーダー手提げ袋制作「手提屋」、コワーキングスペース「TERMINAL51°」
株式会社水島紙店(長野県長野市)は、創業から70年以上にわたって紙製品の卸売を主軸に歩んできた老舗企業。しかし、デジタル化や環境意識の高まりによる業界構造の変化に直面し、近年は「サステナブル経営」を軸に大胆な事業転換を進めている。
◆サステナブル経営に取り組んだ背景
🔼紙業界の衰退
ペーパーレス化やデジタル化の波により、かつて年商20億円を誇った紙卸事業は縮小。新聞や出版向けの需要が激減し、存続の危機に直面。
🔼脱プラスチックの世界的潮流
海洋プラスチック問題が深刻化し、社会全体で脱プラスチックの動きが加速。紙のプロフェッショナルとして、環境負荷低減に正面から向き合うべきだと判断し、2020年にSDGsを経営の中核に据えた。
🔼業界構造の変化と人材流出リスク
紙業界はデジタル化の進展により市場が急速に縮小し、かつての成長期のような雇用の安定や将来性を描きにくくなっている。こうした状況下で、若年層や成長志向の高い人材が他業界へ流出する傾向が強まり、「人材の確保・定着」が大きな経営課題となっていた。
◆具体的な取り組み内容
🔼脱プラスチック推進 ― 「手提屋」事業
・オーダーメイド紙袋制作サービス
2018年に立ち上げた「手提屋」では、長野県産素材を活用したオリジナル紙袋の製造・販売を開始。小ロットにも対応し、地域の飲食店や小売店の多様なニーズに応えている。
・環境配慮素材の採用
紙袋の約8割にFSC認証紙を使用し、植物性インキも導入。持続可能な森林管理やCO₂排出削減に貢献。
🔼エネルギー転換
・再生可能エネルギー導入
2025年までに事業所の電力を100%再生可能エネルギー化する目標を掲げ、太陽光発電設備の導入を進めている。
🔼コワーキングスペース「TERMINAL51°」の開設
空き倉庫をリノベーションし、2023年3月にコワーキングスペース「TERMINAL51°」を開業。会員数は520名を突破し、地域の多様な働き方や創業支援の場として機能している。
🔼多様な利用シーンの創出
テレワーク、商談、イベント、勉強会、リラックススペースなど、利用者のライフスタイルに合わせた多彩な空間を提供。地域企業や個人事業主の生産性向上を支援。
🔼女性活躍推進とダイバーシティ
・管理職登用目標の設定
2030年までに女性管理職比率20%(または2名)を目指し、女性従業員のキャリア相談制度を整備。採用・登用の強化を図っています。
◆取り組みによる成果
🔼人材面での変化
・従業員満足度の向上
従業員満足度調査で「社会貢献実感度」が2022年から2023年にかけて詳しい数値は確認できなかったが、大きく向上した模様。SDGs活動が働きがいの向上につながっている。
・採用強化
SDGs関連の専門知識を持つ中途採用者が数名入社。社会的意義のある企業として、優秀な人材の確保にも成功している。
・離職防止・定着率向上
従業員規模が小さいため定量的な離職率データは公表されていないが、満足度向上や社会貢献実感の高まりが定着率の底上げに寄与していると考えられる。
🔼その他の効果
・新規顧客開拓
「手提屋」事業開始3ヶ月で100店舗に導入し、38社が脱プラスチック共同宣言に参加。SDGsを切り口とした営業が、創業以来最大規模の販路拡大につながっている。
・メディア・教育機関からの注目
SDGs達成に向けた取り組みがメディア取材や教育団体での講演依頼増加につながり、企業認知度が大幅に向上。
・新たな収益源の創出
「TERMINAL51°」の収益が年々増加しており、紙卸以外の新たな収益基盤を確立。
・地域コミュニティの創出
「TERMINAL51°」は単なるコワーキングスペースにとどまらず、創業者や多様な業種の人々が集うコミュニティとなっている。今後は余剰スペースを活用し、スモールビジネスが集積する「小さな街」づくりを目指しているとのこと。
◆今後の展望
🔼サーキュラーエコノミーの実現
新たな挑戦として「紙袋のサーキュラーエコノミー」確立を目指しており、使用済み紙袋の回収・再製紙化システムを開発中。資源循環型社会の実現に向けて、地域の学校や企業と連携したプロジェクトを拡大予定。
🔼女性活躍推進の強化
女性管理職登用の目標達成に向けて、引き続き採用・育成・登用を強化し、ダイバーシティ経営を深化させるとのこと。
◆まとめ
水島紙店のサステナブル経営は、既存事業の延命ではなく、社会課題解決を起点とした本質的な変革である。
これらの取り組みが、販路拡大や売上増、企業価値向上、従業員満足度・採用力の向上、環境負荷低減といった多面的な成果につながっている。今後も「紙のプロフェッショナル」として、地域や社会の未来を見据えた持続可能な経営モデルを深化させていくことだろう。
注意書き:この内容は、該当企業を取り上げた複数の記事およびHPなどを私が個人的に読み、私自身が理解した内容を噛み砕いて発信しています。
上記記事に記載されている内容および企業の取り組みを保証するものではありません。
◆お知らせ
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